「カエル合戦（その１）」冬眠の目覚め〜這い出し　の続きです。　

カエル合戦（その２）　啓蟄（けいちつ）の日〜水辺をめざして

	今日は土の中から虫たちが這い出すという啓蟄（けいちつ）の日です（3月5日）。 ここは東京・大田区の「平和の森公園」。 ぼくはやっとここまで歩いて来ました。 お池はまだかなあ。
	僕はまだ一人身なんだけど、池に向かう途中でナンパする奴も多い。 池に着かないうちにペアになって、抱接（ほうせつ）しながら新婚旅行なんていいなあ。 （オスとメス、こんなふうに大きさも色もほとんど同じということも多いようです）

	うわあ、急坂だ。 でも、ぼくは彼女に抱きついているからラクチン。 彼女はぼくを乗せて必死の山登り。 なんだかかわいそうになってきたなあ。 （真っ黒いヒキガエルもいます）
	おっと、落っこちそうだ。 長い旅路、ここまで来るとお互いに疲れきって、もう限界。 お池までほんとうに近いのかなあ。
	なんと、池の近くに来たら崖っぷち。 のぞくと目が回りそう。 君はよく下を見れるなあ。 ぼく怖くてそっぽ向いちゃう。

	ぼくたちが今いるのは、こんな高い石積みの上なんです。 この崖は降りるに降りられず、目の前が池なのに大回りをしました。
	よいしょ、よいしょ。 やっとここまで来たのに、彼女を横取りしようと待ち伏せする奴がいる。 かんべんしてよ。
	うわあ、変なところに来ちゃった。 四方を壁に囲まれて、どこから池に向かったらいいんだろう。 ねえ、ぼくたちの顔を見てよ。 冬眠中は何も食べてないから、げっそりやせているでしょ。 早く着かないと疲労困ぱい、もうぐったりだ・・・

ヒキガエルたちは困難な旅を続けます。そして「池」では何がまっているでしょうか。
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